Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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意識跳躍と仮説
 知的課題の解決に至る方法として 「仮説」 という 「思考実験」 がある。 これもまた無から有への意識変換メカニズムのひとつである。 何の脈絡もない意識跳躍によって、突然に課題解決に至る道筋が見えることがある。 この道筋によって得られた解答案が 「事態を矛盾なく説明できるのであれば」 それは仮説となりえる。 私はこの思考実験を使って、さまざまな課題にアプローチしてきた。 科学哲学的な 「宇宙モデル」 や、歴史的な 「安曇野古代史」 における仮説論考はその代表である。 かくなる仮説の概要は 「ペアポール宇宙モデルに寄せて」 や、安曇古代史仮説 「安曇野の点と線(安曇古代ロマン)」 等々で述べている。 またその仮説に導いた意識跳躍を 「直観的場面構築」 と題して、別に論考している。 それぞれ拝読願えれば、もって幸甚である。
 だが仮説はあくまでも 「解答案」 であって、その案に矛盾が発生すればたちまちに破棄される運命にある。 言うなれば 「暫定的な解答」 である。 日本人初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹博士の 「中間子理論」 もその後の実験によって正しさが証明されるまでは仮説であった。 また宇宙の果てほどに隔たったふたつの粒子が、光よりも速く伝わる物理的効果によって連絡しあっているとする 「量子もつれ」 もその現象が実証されるまで100年近くに渡って仮説であった。 無から有を生みだす知力とはそういうものである。 果たして瞬時に有から有を生み出す人工知能の知力にそれほど長きに渡って 「考え続ける忍耐力」 が備わっているのであろうか? 問題はそこである。

2026.09.05


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