| 有史以来、人間が 「自然から人工へと」 これほどまでに遊離してしまった時代がかってあったであろうか?
現代人の様相はあたかも人工によって作られた 「人造人間」 のようである。 生きるにおいての利便性はこれ以上ないほどに触発され、物質的な豊饒はこれ以上ないほどに過剰である。
だがこれらの達成が人間に幸福感をもたらしたのかは疑問である。 逆に後退させてしまったかのようにみえる。 ひょっとすると現代人は、過剰な利便性と物質性で満たされた
「豊饒の海」 の中で、もがき苦しむ 「溺れ人」 なのかもしれない。
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