Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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刹那のきらめき〜可能性の海
 構築した 「ペアポール宇宙モデル」 では、時空間を時間軸に垂直に切断した断面宇宙を 「刹那宇宙」 と呼び、時間軸に平行に切断した断面宇宙を 「連続宇宙」 と呼んだ。 刹那宇宙は時空間を時間で微分した宇宙であって、時空間の傾き(方向性)を表し、連続宇宙は時空間を時間で積分した宇宙であって、時空間の面積(広がり)を表している。 刹那宇宙は運動をともなったリアルとしての 「物質世界(現在)」 であって、重層的に含まれているさまざまな世界(過去・未来)が途絶えることなく生滅を繰り返している。 連続宇宙はその生滅した世界(過去・未来)を時間軸にそって連続的に並べたバーチャルとしての 「意識世界」 である。
 以上を還元すれば、刹那宇宙とは、尽きることなき 「可能性の海」 であって、それはまさに万物を生み出す 「打ち出の木槌」 のような空間である。 しかしてそれは、「永遠は瞬間にあり」 とする空間であり、「超人は永遠の空間に遊ぶ」 とする空間であり、「永遠は虚空に架かる」 とする空間であって、知られることなく秘やかに刹那の狭間できらめいている。

2023.05.08


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