感染拡大の中での経済対策 「Go To トラベル」 キャンペーンがスタートした。政府は経済対策優先を選択したがこの賭が吉と出るか凶と出るかは分からない。焦る気持ちは分かるが自然が為せる出来事にバタバタ慌ててみてもどうなるものではない。人間社会の中では気持ちでどうもこうもなってきたことからすればそれに頼ることは無理からぬことであろう。だが、かっての原始社会では人間の気持ちではどうもこうもならないことだらけであった。ゆえに原始人はそれらを受け入れ生活は謙虚に終始していたであろう。それが人間社会が進歩発展するにつれて人間はその謙虚さを失い神をも畏れぬほどに傲慢になってしまった。

　そして今、現代人のその傲慢さは目に見えないウイルスを病原とする感染症によって吹き飛ばされようとしている。かくなる自然の変異を前にしては科学力を誇る現代人もかっての原始人と何ら変わるところはない。右往左往するだけで確かな道筋を見つけられずにいる。原始人と現代人の違いはその価値観から発する 「人間力」 であろう。確かに彼らには現代人が具備する科学的知識や実用的技術等々は備わっていなかったかもしれないが、それを上回って余りある人間力が備わっていたはずである。生存の危機を前にした現代人に今最も必要なものはその人間力であろう。 温故知新。 遠い記憶を遡って原始社会へ回帰せねばならない。 糸口はその中から自ずと明示されるであろう。