Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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俺の山河は美しいかと
 人が大切にしなければならないものは変わらぬ「たたずまい」であろう。 人は子供から大人へと年輪を積むうち 時代の風雨に晒され ともするとそのたたずまいは色褪せ変質してしまう。 ときとして若き日のたたずまいを失っていない人に出逢うと この世も捨てたもんではないなと 生きる勇気も湧いてくる。
 五木ひろしが唱った「山河」は その変わらぬたたずまいを 人生の哀感とともに描いている。
「山河」 作詞 小椋佳 作曲 堀内孝雄
人は皆 山河に生まれ、抱かれ、挑み、
人は皆 山河を信じ、和み、愛す、
そこに 生命(いのち)をつなぎ 生命を刻む
そして 終(つ)いには 山河に還る

顧みて、恥じることない
足跡を山に 残したろうか
永遠の 水面の光 増す夢を
河に浮かべたろうか
愛する人の瞳(め)に 愛する人の瞳に
俺の山河は美しいかと。 美しいかと。

歳月は 心に積まれ 山と映り
歳月は 心に流れ 河を描く
そこに 積まれる時と、流れる時と、
人は誰もが 山河を宿す。

ふと想う、悔いひとつなく
悦びの山を 築けたろうか
くしゃくしゃに嬉し泣きする かげりない
河を抱けたろうか
愛する人の瞳に 愛する人の瞳に
俺の山河は美しいかと。

顧みて、恥じることない
足跡を山に 残したろうか
永遠の 水面の光 増す夢を
河に浮かべたろうか
愛する人の瞳に 愛する人の瞳に
俺の山河は美しいかと。 美しいかと。

2018.03.06


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