Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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教える教育から考えさせる教育へ
 現代の人材教育を簡潔にまとめれば 「コピー人間」 の増産である。 その目指すものは「知識の複写」である。 例えて言えば高性能の複写機をつくっているようなものである。
 コピーの対極はオリジナルであるが現代ではその 「オリジナル人間」 が枯渇しかかっている。 オリジナルを生むためには自らの頭脳を使って無から考え出さなければならないが、コピー教育で育った者にはその思考回路が存在しない。 すべては参考資料頼みであり、他者からの助言や指示待ちである。
 かって笑い話のような話を聞いたことがある。
 某日夜半、とある営業支店から本社の統括部長のもとに電話がかかってきた。 「今、支店の給湯室が燃えています。 どうしたらいいでしょうか?」 その報告を聞いた統括部長は 「とにかくすぐに水をかけろ!」 と一喝したという。
 自らの頭で考えないコピー人間の様相がよく顕れている出来事であるが、このような様相は今では日常茶飯事となりつつある。 異音を発し煙が出ている新幹線を走り続けさせたJRの顛末などは笑って済まされるものではない。
 この先、コピー人間のみになってしまった社会がいかなることになるのか想像するだけで背筋が寒くなる。 今すぐ 「教える教育から 考えさせる教育」 に転換しなければ大変なことになる。

2018.03.05


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