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曹洞宗梅洞山岩松院。この寺の本堂大広間の天井を飾るのが、八方睨み鳳凰図。21畳敷きの天井いっぱいに翼を広げた鳳凰が色鮮やかに描かれている。葛飾北斎最晩年の作品である。裏庭に桜が満開を過ぎた頃にアズマヒキガエルが集まって産卵をする「蛙合戦の池」があり、小林一茶の句碑(やせがえる
負けるな一茶 これにあり)が、池のそばに立っている。さらに院の裏手には戦国大名、福島正則の霊廟がある。
こう書くと何と盛りだくさんの寺であろうかと思う。鳳凰図は北斎が90歳で亡くなる1年前、最後の力をふりしぼって描いた謎の大作である。また福島正則が「小山評定」の冒頭で家康に加担しなかったならば、天下分け目の関ヶ原の勝敗はどうなっていたかわからない・・・その徳川最大の功労者も、こともあろうに徳川幕府の陥穽に嵌って、この地に左遷、悲運を嘆きつつ寛永元年(1624)64歳で薨じた。そして俳人一茶もまた、おおく悲運の人であった。
絵師「葛飾北斎」、俳人「小林一茶」、武将「福島正則」、三者三様の人生が、ここ北信濃の小布施の地に交差したことは、時空がもつ「不思議な縁(えにし)」であろう。その「点と線の意味」は、今もなお、多くの謎に包まれている。
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